雪山の絆 SOCIETY OF THE SNOW

作曲:マイケル・ジアッキーノ
Composed by MICHAEL GIACCHINO

指揮:クリフ・マスターソン
Conducted by CLIFF MASTERSON

(スペインQuartet Records / QR544)

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2023年製作のスペイン映画(スペイン語題名は「LA SOCIEDAD DE LA NIEVE」/2024年1月からNetflixで配信)。監督は「永遠のこどもたち」(2007)「インポッシブル」(2012)「怪物はささやく」(2016)「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(2018)「(TV)ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」(2022)等のJ・A・バヨナ(フアン・アントニオ・バヨナ/1975〜)。出演はエンゾ・ボグリンシク、アグスティン・パルデッラ、マティアス・レカルト、エステバン・ビリャルディ、ディエゴ・ベゲッツィ、フェルナンド・コンティヒアニ・ガルシア、エステバン・ククリスカ、フランシスコ・ロメロ、ラファエル・フェダーマン、バレンティノ・アロンソ、トマス・ウルフ、アグスティン・デラ・コルテ、フェリペ・オターニョ、アンディ・プルス、シモン・ヘンペ、ルシアーノ・チャットン、ロッコ・ポスカ、パウラ・バルディニ、エマヌエル・パルガ、フアン・カルーソ、アグスティン・ベルッティ他。パブロ・ビエルチの原作を基にJ・A・バヨナ、ベルナ・ビラプラーナ、ハイメ・マルケス=オレアラガとニコラス・カサリエゴが脚本を執筆。撮影はペドロ・ルケ・ブリオッツォ。

1972年10月13日にウルグアイ空軍の571便機がアンデス山脈に墜落した遭難事故の実話を描いたドラマ。ヌマ・トゥルカッティ(ボグリンシック)、ナンド・パラード(パルデッラ)、ロベルト・カネッサ(レカルト)らラグビー選手団を乗せてチリへ向かっていたチャーター機が氷河に墜落、乗客45人のうち29人が死亡したが、16人は72日間に及ぶ山中でのサバイバル生活の末に生還した。事故機に搭乗していたラグビー選手団が所属するウルグアイのステラ・マリス学園に通っていた作家パブロ・ビエルチが事故から36年後に発表した著書の映画化。2023年度アカデミー賞の国際長編映画賞(スペイン代表作)とメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされ、同年のヨーロッパ映画賞のヘア&メイクアップ賞と視覚効果賞を受賞している。また、第80回ヴェネツィア国際映画祭のクロージング作品として上映された。同じ実話が「生きてこそ(ALIVE)」(1993/監督:フランク・マーシャル、出演:イーサン・ホーク、ヴィンセント・スパーノ、ジョン・マルコヴィッチ)として映画化されている。

音楽は「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(2018)でもJ・A・バヨナ監督と組んでいるマイケル・ジアッキーノ(1967〜)。「Leaving Home」は、ピアノとストリングスをフィーチャーした静かにメランコリックな曲。「Crash」「Radio Failure」な、不気味なサスペンス音楽。「Barren」「Today Is My Birthday」は、静かにドラマティックな曲。「Alien World」は、不吉なサスペンス調から後半メランコリックな主題へ。「Flashback」は、ギターとストリングスをフィーチャーしたドラマティックでメランコリックな曲。「First Scout」「The Second Expedition」は、不気味なコーラスをフィーチャーした躍動的な曲。「Susy Passes」は、ギター、ピアノ、ストリングスによるダークでメランコリックなタッチから後半コーラスを加えた主題へ。「News Radio」は、不気味なコーラスをフィーチャーしたサスペンス音楽。「What Do I Become」「Arturo's Death」は、ダークで不吉なサスペンス音楽。「Trapped」「What's the Limit」「Sleeping Bag」は、静かにメランコリックな曲。「I See the Sky」「Nando Returns」は、静かにドラマティックかつ躍動的な曲。「A Plan to Cross the Mountains」「Heading Back」は、ドラマティックでサスペンスフルな曲。「Setting Out」は、ダークで躍動的な曲。「Take Home the Love」「Numa Accepts His Place」は、ピアノ、ストリングス、ギターをフィーチャーしたメランコリックなタッチの曲。「Andes Ascent」は、コーラスをフィーチャーしたリズミックでパーカッシヴかつドラマティックな曲。「Onward」は、リズミックなサスペンス音楽。「Over the River」は、ピアノとストリングスによるメランコリックでドラマティックな曲。「Found」は、コーラスとギターを加えた静かにジェントルな主題から後半明るく躍動的なタッチへ。ラストの「Home」は、チェロをフィーチャーした静かにジェントルなタッチの曲。
チェロ・ソロはキャロライン・デイル、ハープはスカイラ・カンガ、ピアノはデヴィッド・アーチの演奏。コーラスはベン・パリー指揮のロンドン・ヴォイシーズ。オーケストレーションはジェフ・クリカ。
(2024年4月)

Michael Giacchino

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