CITY HALL

訣別の街 CITY HALL

作曲・指揮：ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by ALAN SILVESTRI

演奏：ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony

（米Varese Sarabande / VCL 0723 1234）

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1996年製作のアメリカ映画。製作・監督は「シー・オブ・ラブ」(1989)「冷たい月を抱く女」(1993)「マーキュリー・ライジング」(1998)「ドメスティック・フィアー」(2001)等のハロルド・ベッカー（1928～）。出演はアル・パチーノ、ジョン・キューザック、ブリジット・フォンダ、ダニー・アイエロ、マーティン・ランドー、デヴィッド・ペイマー、トニー・フランシオサ、リチャード・シフ、リンゼイ・ダンカン、ネストール・セラノ、メル・ウィンクラー、ルナ・ローレン・ヴェレズ、クロエ・モリス、イアン・クインラン、エド・コッチ他。脚本は、第105代ニューヨーク市長エド・コッチの下で1983年から2年間助役を務めたケン・リッパーと、ボー・ゴールドマン、ニコラス・ピレッジ、ポール・シュレイダーが執筆。撮影はマイケル・セレシン。

ニューヨーク市のブルックリン。保護観察中のマフィアの麻薬ディーラーと刑事との銃撃戦で、1発の流れ弾が罪のない黒人少年の命を奪った。市民から絶大な支持を得ている市長のジョン・パパス（パチーノ）は、彼の右腕である若き市長補佐官ケヴィン・カルフーン（キューザック）に事件の処理を命じる。次期大統領候補と目されるパパスにとって、イメージを損なうような事態は避けなければならなかった。カルフーンがうまく情報操作したことで、パパスの人気は更に高まった。ある日、銃撃戦で殉職した刑事の未亡人に雇われた弁護士メアリーベス・コーガン（フォンダ）がカルフーンを訪ねてきて、死亡したマフィアの男の保護観察処分に不正の疑いがあると告げる。彼は事件の鍵を握る判事ウォルター・スターン（ランドー）に会うが、高潔で知られた老判事は、マフィアに買収されて麻薬ディーラーの男に執行猶予の判決を与えてしまったことを告白する……。製作費は約4000万ドル。全世界興行収入は約2034万ドル。エド・コッチ元ニューヨーク市長が、ニュースキャスター役で出演している。

音楽は「冷たい月を抱く女」(1993)でもハロルド・ベッカー監督と組んでいるジェリー・ゴールドスミス（1930～2004）。このスコアは、公開当時の1996年に米Varese Sarabandeレーベルから全12曲／約30分収録のサントラCD（Varese Sarabande VSD-5699）が出ていたが、同じVareseレーベルが2023年7月にリリースしたこのCDは、全34曲／約74分収録のデラックス・エディション盤で、2000枚限定プレス。前半に映画で使用されたオリジナルスコア全16曲、続いて未使用の代替テイク6曲、最後に1996年盤サントラの内容12曲を収録。

オリジナルスコアの冒頭「The Bridge (Film Version)」は、ドラマティックで重厚なタッチの曲。「The Meet (Film Version)」は、ティンパニよるイントロから躍動的でダイナミックかつスリリングなタッチへ展開。「The Hospital」は、ピアノとトランペットをフィーチャーした静かにドラマティックなタッチの曲。「Find Vinnie」「The Cabin」は、重厚なサスペンス音楽。「The Funeral」は、ピアノをフィーチャーしたメランコリックな曲。「When I Was a Kid (Film Version)」「Old Friends (Film Version)」は、静かにジェントルなタッチの曲。「The King Maker (Film Version)」は、ピアノをフィーチャーしたダークでドラマティックな曲。「Call Me / Dead in the Water」は、リズミックでスリリングなタッチの曲。「Schwartz Is Dead (Film Version)」は、抑制されたサスペンス調から後半ティンパニを加えたリズミックで重厚なサスペンス音楽へ。「Think About It」「The Report」は、トランペット・ソロをフィーチャーしたドラマティックなタッチの曲。「About the Mayor」「Take a Vacation (Film Version)」も、静かにドラマティックな曲。「Count on It / End Credits Suite」は、トランペット・ソロにピアノ、ストリグスを加えた静かにドラマティックな主題からティンパニを加えたダイナミックな主題へと展開するエンドクレジット組曲。
（2023年11月）

Jerry Goldsmith

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