白銀に燃えて IRON WILL

作曲・指揮:ジョエル・マクニーリー
Composed and Conducted by JOEL McNEELY

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 427)

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1994年製作のアメリカ映画(日本公開は1994年6月)。監督は「(TV)FBI/復讐の挽歌」(1991)「(TV)ウイニングボール」(1992)「(TV)クリミナル・マインド FBI行動分析課」(2005〜2006)「(TV)ブレイキング・バッド」(2009)「(TV)CSI:11 科学捜査班」(2010〜2011)「(TV)GRIMM/グリム」(2012〜2013)等のチャールズ・ヘイド(1943〜)。出演はマッケンジー・アスティン、ケヴィン・スペイシー、デヴィッド・オグデン・スタイアーズ、オーガスト・シェレンバーグ、ブライアン・コックス、ジョージ・ガーデス、ジョン・テリー、ペネロープ・ウィンダスト、ジェフリー・アラン・チャンドラー、マイケル・ラスキン、ジェームズ・ケイダ、レックス・リン、アラン・R・J・ジョセフ、オルヴィン・ウィリアムス・ルナク、トニー・グリフィン他。「裏窓」(1954)「泥棒成金」(1955)「ハリーの災難」(1955)「知りすぎていた男」(1956)「青春物語」(1957)「噂の二人」(1961)「大いなる野望」(1964)「ネバダ・スミス」(1966)等のジョン・マイケル・ヘイズ(1919〜2008)がビング・クロスビー・プロダクションズから委託されて1971年に執筆したオリジナル脚本を基に、ジョルジェ・ミリチェヴィクとジェフ・アーチが更に手を加えて完成稿としたもの。撮影はウィリアム・ウェイジズ。厳寒のカナダ北部を舞台に、犬ぞりによる過酷なクロスカントリー・レースに挑戦した少年と犬たちを描いた実話に基づくウォルト・ディズニー製作のドラマ。第一次大戦直前の1917年冬。17歳のウィル・ストーンマン(アスティン)は、農場を営む父の死によって大学進学の夢を断念せざるを得なくなる。彼は、父が息子の学費を稼ぐために賞金1万ドルのウィニペッグ−マニトバーセント・ポール(ミネソタ)間犬ぞりレースに応募しようとしていたことを知り、父の夢を叶えるためにもレースへの出場を決意する……。ウィルを新聞記事のネタにしようとの下心から彼に協力する記者ハリー・キングスレーをケヴィン・スペイシーが演じている。全米興行収入は約2100万ドル。

音楽は「ターミナル・ベロシティ」(1994)「ピーター・パン2/ネバーランドの秘密」(2002)「荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜」(2014)等のジョエル・マクニーリー(1959〜)で、これは彼の初期の傑作スコアの1つ。「Prepix Montage / Main Title」は、短いイントロから明るく躍動的でダイナミックなメインの主題へと展開。西部劇風の大らかなキャッチーさが小気味よい。「The Letter / Sledding Home」は、静かにジェントルなタッチから後半大らかな主題へ。「Dad's Death / The Funeral」は、大らかでジェントルな主題から後半ドラマティックなサスペンス音楽へ。「Race Training」「Mother's Farewell」「Trip to Canada」「Winnipeg Arrival」「Train Porch」「Phone Report」「Harper Converts」は、ジェントルなタッチの曲。「The Race Begins」は、豪快なファンファーレの主題が躍動的に展開する曲で、この主題は「Hero Montage」「Short Cut」でも登場する。「Heartbreak Hill」は、メインの主題を織り込んだ大らかでダイナミックな曲。「Last Leg of Heartbreak」「Knife Fight」は、ダークなタッチの曲。「Devil's Slide」「Escape from the Train」「Will Takes the Final Lead」は、ダイナミックでパワフルなアクション音楽。「Gift from God」「Asleep in the Woods」「Will Finds the Icelander」は、ストイックでダイナミックな曲。「Gus Saves Will」は、メインの主題を織り込んだドラマティックな曲。「Big Bad Borg」は、メインの主題からダイナミックなサスペンス音楽へ。「Gus Attacked」は、不気味なサスペンス音楽。「Wounded Gus」「My Sled's Busted / That Felt Good」は、メランコリックなタッチ。「No T. in Tent」は、メインの主題を織り込んだジェントルでリリカルな曲。「The Final Day / The Chase」は、メランコリックな主題、メインの主題を織り込んだファンファーレからダイナミックなアクション音楽へ展開。「Finish Line」は、アーロン・コープランド的なファンファーレの主題から栄光に満ちたフィナーレへ。「End Credits」は、メインの主題のリプライズによるエンドクレジット。最後にウィニペッグのシーンでのソース音楽(マクニーリーが編曲)を5曲収録。豪快でパワフルなオーケストラル・スコア。

このスコアは公開当時に米Varese Sarabandeレーベルより全11曲/30:46収録のサントラCD(VSD-5467)が出ていたが、このIntradaレーベルのCDは大幅に曲数を増やした全36曲/77:21収録のエクスパンデッド盤で限定プレス。
(2019年6月)

Joel McNeely

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