張り込みプラス ANOTHER STAKEOUT

作曲・指揮:アーサー・B・ルービンスタイン
Composed and Conducted by ARTHUR B. RUBINSTEIN

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 407)

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1993年製作のアメリカ映画(日本公開は1994年2月)。製作総指揮・監督は「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977)「ブルーサンダー」(1983)「ウォー・ゲーム」(1983)「張り込み」(1987)「バード・オン・ワイヤー」(1990)「ニック・オブ・タイム」(1995)「(TV)NIKITA/ニキータ」(2012〜2013)「(TV)ARROW/アロー」(2015〜2016)等のジョン・バダム(1939〜)。出演はリチャード・ドレイファス、エミリオ・エステヴェス、ロージー・オドネル、デニス・ファリーナ、マーシャ・ストラスマン、キャシー・モリアーティ、ジョン・ルービンスタイン、ミゲル・ファーラー、シャロン・モーアン、クリストファー・ドイル、シャロン・シェイファー、リック・シーマン、ジャン・スペック、ジーン・エリソン=ジョーンズ、マデリーン・ストー他。脚本はジム・カウフ。撮影はロイ・H・ワグナー。シアトル市警の刑事コンビ、クリス(ドレイファス)とビル(エステヴェス)の活躍を描いたアクション・コメディ「張り込み(STAKEOUT)」(1987)の続編で、監督・主演・脚本は前作からの続投。クリスとビルは、行方不明になっている組織犯罪の目撃証人ルー・デラーノ(モリアーティ)の捜索を命じられた。組織の殺し屋トニー(ファーラー)に命を狙われているルーは、シアトル沖のベインブリッジ島に住むオハラ夫妻(ファリーナ、ストラスマン)とだけ連絡を取っていた。張り込み捜査には、女性検事補のジーナ・ギャレット(オドネル)も加わることになり、クリスとビルが実の父子、再婚して5年目の後妻がジーナという設定で、ジーナの愛犬アーチーも含めた3人と1匹の“家族”は、島の別荘へと向かうが……。前作で映画デビューしたマデリーン・ストーが、同じ役でカメオ出演している。

音楽は「この生命誰のもの」(1981)「ブルーサンダー」(1983)「ウォー・ゲーム」(1983)「張り込み」(1987)「ハード・ウェイ」(1991)「ニック・オブ・タイム」(1995)でもジョン・バダム監督と組んでいるアーサー・B・ルービンスタイン(1938〜2018)で、ここでは約80人編成のオーケストラを自ら指揮している。「Main Title」は、サスペンスフルなタッチのメインタイトル。「You Dump We Pump」「Dangerous Ball」は、サスペンスアクション音楽。「Aftermath」「Delano's Not Dead」「Night Knock Out」「Tied, Taped and Hooded」「Dock Threat / Water Fight」「Tony Arrives on Isle」「Tony Gets Gina」は、重厚なサスペンス音楽。「Arrest Him」「Dead Mackerel」は、ハーモニカをフィーチャーした軽快なタッチの曲。「Garbage Fight」も、ハーモニカを加えたダイナミックでパワフルな曲。「Father and Son」は、ややおどけたマーチ調の曲。「Talk Like That」「You Forgot My Name」は、軽快でリズミックな曲。「I'm Leaving」「Not on the Phone!!」は、リリカルなタッチ。「Paper, Rocks, Scissors」「Drive to Isle 」「Stickley!!」「Kitty Pie」「Jogging」「Putting in a Bug Pt. 1」は、軽快なタッチのサスペンス音楽。「Dos Cero Seis!!」は、ハーモニカとギターをフィーチャーした気だるいタッチから後半ジャズピアノの主題へ。「Staying Awake」「Stakeout」は、ミステリアスなタッチの曲。「Dangerous Ball」「Putting in a Bug Pt. 2」「Knocked Down Stairs」「Cops Shooting Cops」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。ラストの「Marry Me」は、ジェントルなタッチ。コメディ調の軽快な曲よりも、緊張感のあるサスペンスアクションのタッチがルービンスタインらしい。ギターはデニス・バディミール、ハーモニカはトミー・モーガンの演奏。

アーサー・B・ルービンスタインは、このCDが制作過程だった2018年4月23日に癌の合併症により死去しており、本CDは彼に捧げられている。このスコアの初リリースで、限定プレス。
(2018年12月)

Arthur B. Rubinstein

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