マスカレード/仮面の愛  LA PUTAIN DU ROI
(未公開)LA DIAGONALE DU FOU
(未公開)L'INSTINCT DE L'ANGE

作曲:ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED


指揮:ハリー・ラビノウィッツ、ミシェル・ガノー、ガブリエル・ヤレ、クロード・ジオ
Conducted by HARRY RABINOWITZ, MICHEL GANOT, GABRIEL YARED, CLAUDE GIOT


(仏Music Box Records / MBR-032)

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レバノン出身でフランスを中心に映画音楽を手がけているガブリエル・ヤレが1980〜90年代に作曲したスコア3作品のコンピレーション。いずれもヤレが最も美しい音楽を書いていた頃の傑作。これらのスコアの初リリースで500枚限定プレス。

「マスカレード/仮面の愛(LA PUTAIN DU ROI)」は、1990年製作のイギリス=オーストリア=フランス=イタリア合作映画(英語題名は「THE KING'S WHORE」/日本公開は1992年12月)。監督はアクセル・コルティ。出演はティモシー・ダルトン、ヴァレリア・ゴリノ、ステファーヌ・フレイス、ロバン・ルヌーチ、マーガレット・タイザック、エレノア・ダヴィッド、ポール・クローシェ、アミー・ウェルバ、フランコ・ヴァロブラ、フランチェスカ・レジアニ、レオナルド・ルタ、ルイジ・ボノス、エリザベート・カザ、レア・パドヴァーニ、アンナ・ボナイウート他。ジャック・トゥールニエールの原作『ルウィン家のジャンヌ/ヴェルア伯爵夫人(Jeanne de Luynes, comtesse de Verue)』を基にダニエル・ヴィーニュ、フレデリック・ラファエルとアクセル・コルティが脚本を執筆。撮影はジェルノット・ロール。17世紀末のトリノを舞台にサボイア公国の国王と臣下の妻との恋を描くラヴ・ストーリー。フランスのルウィン公爵の娘ジャンヌ(ゴリノ)はヴェルア公爵(フレイス)と恋に落ち結婚する。その後、ヴェルアはイタリアのサボイア公国の臣下として仕えるため、ジャンヌとともに北イタリアのトリノに赴くが、サボイアの王ヴィットリオ・アマディオ(ダルトン)は拝謁に来たジャンヌに恋をしてしまう……。

ガブリエル・ヤレのスコアは「J・S・バッハとW・A・モーツァルトへのオマージュ」となっており、これらクラシック音楽をベースとした上質なタッチの音楽。「La Putain du roi - Generique debut」は、ややトラジックでドラマティックなメインタイトルで、この主題は「La variole」等でも登場する。「La poursuite」は、重厚でダイナミックなサスペンス音楽。「Jeanne et le roi」「Dans la chambre du roi」「Jeanne et son fils」は、メランコリックでドラマティックな曲。「Gavotte」「Le bal」は、繊細で美しい曲。「Aria」は、女声ヴォーカルによるメランコリックな歌曲。「Le musee de la comtesse Longhi」は、バロック調の快活な曲。「L'affrontement」は、トラジックでドラマティックな曲。「Barocco」は、明るく快活なタッチ。「Generique fin」は、メインの主題によるエンドタイトル。オーケストラの指揮はハリー・ラビノウィッツ。ヴァイオリンはジャック・ロスステイン、ギターはジェラール・ガルシアの演奏。

「(未公開)LA DIAGONALE DU FOU」は、1984年製作のフランス=リヒテンシュタイン=スイス合作映画(英語題名は「DANGEROUS MOVES」)。監督・脚本は「キュリー夫妻/その愛と情熱」(1996)等の脚本を手がけているリシャール・デンボで、これは彼の監督デビュー作。出演はミシェル・ピッコリ、アレクサンドル・アルバット、リヴ・ウルマン、レスリー・キャロン、ヴォイチェフ・プショニャック、ジャン=ユーグ・アングラード、ダニエル・オルブリフスキー、ユベール・サン=マカリー、ミシェル・オーモン、ピエール・ミカエル、セルジュ・アヴェディキアン、ピエール・ヴィアル、ベルンハルト・ヴィッキ、ジャック・ブーデ、ブノワ・レジャン他。撮影はラウール・クータール。チェスのグランドマスターである(旧)ソヴィエト連邦のアキヴァ・リーベスキンド(ピッコリ)と、西側に亡命した若き挑戦者のリトアニア人パヴィウス・フロム(アルバット)の心理戦を描いたサスペンス・ドラマ。ウルマンがフロムの妻マリーナを、キャロンがリーブスキンドの妻ヘニアを演じる。1984年度アカデミー賞の外国語映画賞を受賞している他、同年のセザール賞の新人監督作品賞を受賞している。

ガブリエル・ヤレのスコアは、ベルギー出身の作曲家セザール・フランク(1822〜1890)の前奏曲18番(Prelude, Fugue and Variation opus 18)をベースにしている。「Partie d'echecs」は、繊細でメランコリックな曲。「Marina」も、メランコリックでドラマティックなマリーナの主題。「Liebskind」は、不気味なサスペンス調のリーブスキンドの主題。「La diagonale du fou」は、ダークでメランコリックな曲。オーケストラの指揮はミシェル・ガノー

「(未公開)L'INSTINCT DE L'ANGE」は1993年製作のフランス=ベルギー=スイス合作映画(英語題名は「ANGEL'S WING」)。監督・脚本はリシャール・デンボ。出演はランベール・ウィルソン、フランソワ・クリュゼ、ジャン=ルイ・トランティニヤン、エレーヌ・ヴァンサン、マリアンヌ・ドゥニクール、サンドリーヌ・キベルラン、ベルナール・バレ、アントワーヌ・バスレ、ジャック・ブールゴー、フィリップ・ドゥマール、ピエール・デルト、リュック・ラヴァンディエ、パスカル・ピスタシオ、ユベール・サン=マカリー、マリー・トランティニヤン他。撮影はレナート・ベルタ。第一次大戦中のフランス空軍のエース・パイロットであるアンリ(ウィルソン)と、同じ部隊の他のパイロット達との確執を描くドラマ。

ガブリエル・ヤレのスコアは、「L'aria de l'ange」「L'aria de l'ange - variation」が、メランコリックで美しく繊細な曲。「Valse de Lea」は、快活で優雅なワルツ。「Pauline」は、ジェントルな曲。「L'aria de l'ange - piano」は、メインの主題のピアノによる演奏。オーケストラの指揮はガブリエル・ヤレクロード・ジオ。演奏は7th Art Orchestra。
(2013年9月)

Gabriel Yared

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