大西部無頼列伝 INDIO BLACK

作曲・指揮:ブルーノ・ニコライ
Composed and Conducted by BRUNO NICOLAI

(伊GDM / 2025)


フランク・クレイマージャンフランコ・パロリーニ)監督のマカロニウエスタン“サバタ”シリーズの第3作目(1971年製作)。主役のサバタは前2作(「西部悪人伝」「西部決闘史」)のリー・ヴァン・クリーフからユル・ブリンナーに交代している。共演はディーン・リード、イグナツィオ・スパーラ、ニーヴェス・ナヴァロ、フランコ・ファンタシア、ジョセフ・P・ペルソード、アンドレア・スコッティ、サル・ボージェス、サルヴァトーレ・ビラ、ジェラルド・ハーター、マッシモ・カロッチ他。製作はアルベルト・グリマルディ。脚本はレナート・イッツォと監督のパロリーニ、撮影はサンドロ・マンコーリが担当。アメリカでは「Adios Sabata」、イギリスでは「The Bounty Hunters」という題名で公開されている。革命最中のメキシコを舞台に、ガンマンのサバタがスキンメル大佐率いるオーストリア軍の要塞から金塊を奪い取ろうとする、というストーリー。ブリンナーは「荒野の七人」での役柄と同じ黒づくめのスタイルで登場する(「ウエストワールド」でも同じだったが・・)。

音楽はシリーズの前2作ではマルチェロ・ジョンビーニだったが、この3作目のみベテランのブルーノ・ニコライが担当。「荒野の10万ドル」「荒野のドラゴン」「(未公開)ランド・レイダース」等と同様、彼の得意とするストイックで華麗なタッチのウエスタン音楽を展開している。特にメインテーマ「Indio Black (Main Theme)」が抜群にかっこいいが、スコア全体がこの曲のバリエーションと、アクション音楽、サスペンス音楽等の劇伴スコアで構成されている。アレッサンドロ・アレッサンドローニの口笛と彼のコーラス“I cantori moderni di Alessandroni”を一部の曲で効果的にフィーチャーしている。このスコアの完全盤がリリースされるのはこれが初めて(全24曲)だが、映画公開当時にイギリスとポルトガルのUnited Artistsレーベルからシングル盤がリリースされており(UA / N-S-14-51)、これには「Indio Black」「Ebbrezza d'oro」の2曲が収録されていた。このシングル盤の2曲も今回のCDにボーナストラックとして入っているが、このメインテーマのアレンジメントがこれまた秀逸。

ブルーノ・ニコライエンニオ・モリコーネのスコアの指揮を多数担当しているが、「豹(ジャガー)」(1968)等一部のスコアでは共同作曲者としてモリコーネとコラボレートしている他、ルイス・バカロフニーノ・ロータ、カルロ・ルスティケッリ等のスコアの音楽監督も務めている。彼自身が独自に作曲を担当している映画音楽も多数あり、代表作は彼自身のレーベル Gemelli(後にEdi-panに名称変更)からサントラLPやCDがリリースされていた。ニコライが手がけたその他の作品には、「(未公開)キスキス・バンバン」(1966)「(未公開)復讐のジャンゴ・岩山の決闘」(1966)「077/地獄の挑戦状」(1966)「アッパー・セブン/神出鬼没」(1966)「ドクター・コネリー/キッドブラザー作戦」(1967)「マルキ・ド・サドのジュスティーヌ」(1968)「(未公開)吸血のデアボリカ」(1970)「(未公開)女戦士ゼナベル」(1970)「愛のアンジェラス」(1971)「(未公開)三大怪人・史上最大の決戦」(1973)「そして誰もいなくなった」(1974)「(未公開)ブガッティ・ロワイヤルの女」(1986)等がある。1991年没。
(2001年7月)

Bruno Nicolai

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